亜鉛と鉄分

makana

 

1992年にニュージャージー医科歯科大学から発表された論文では、826人の妊婦さんの貧血と、赤ちゃんが産まれた時の状態を調査しています。その結果、お母さんが鉄欠乏性貧血の場合、赤ちゃんの出生体重が低くなるリスクがオッズ比にして3.1倍、早産になるリスクが2.7倍になっていたことがわかりました。出生体重が低かったり、早産だったりすると、NICU(新生児集中治療室)に入って治療を受けることが必要になったり、体に障害が出てしまう可能性もあります。鉄分を十分に摂ることは、プレママ時代から大事なのです。

 

亜鉛が日本に紹介されたのは、奈良時代といわれています。
奈良時代の頃は「鍮石(ちゅうじゃく)」という呼び方でしたが、安土桃山時代の頃に「真鍮」へ変化しました。
室町~安土桃山時代の頃には、日本でお寺の香炉の材料(真鍮)として使われていました。
その後、江戸時代に刊行された書物に初めて「亜鉛」という名で記述されるようになったといわれています。
ところが、江戸時代頃の「亜鉛」は、鉛鉱石の不純物として扱われており、「ヤニ」と呼ばれて、捨てられていました。
明治時代になり、海外の文化や技術が日本に入って来ることで、「亜鉛」は捨てるものではなく、利用できるものだということに気付きました。
1900年代初め頃に日本国内に鉱山ができ、1960年代になると大規模な「亜鉛メッキ工場」も稼働するようになります。

 

 

亜鉛は、水や食物などから補いますが、体内へ摂りこんだうちの30%くらいが腸管から吸収されます。
しかし、亜鉛の吸収率は摂取量によってかなりのバラつきがあり、鉄や銅などの吸収量により吸収率が変わります。
腸管から吸収された亜鉛は、血流にのって全身を回り、細胞の中にまで取りこまれていきます。
その後、さまざまな働きをし、最終的には便となって体の外に排出されます。
では、体の中で亜鉛はどのような働きをしているのでしょうか。
亜鉛にはさまざまな働きがありますが、もっとも重要なのは、「酵素」としての働きです。

 

亜鉛や鉄分は大切ですね!